理事長所信
「私にはできる。」その確信が、全ての出発点。
「私たちにはできる。」その確信が、「明るい豊かな社会」を実現する原動力。
人が、価値ある変化を望む。そして、人の和が、実際に変化を起こし続ける。
私は願う。その変化が、個人の幸福と国家の繁栄をもたらすものであることを。
現状を創造的に破壊し、イノベーティブな国、日本へ。そんな国への歩みを、ぎふのまちから。
世界に冠たる日本を再興するために
世界経済の潮流は、新興国の勃興や、先進国との覇権争いにより、激しさを増しています。そのなかで日本は、バブル崩壊後、失われた20年と表現される時代を経た現在も物理的な豊かさは維持しています。では、私たちは何を失ったのでしょうか。それは、変化を生み出せる人財であり、今日よりも豊かな明日を信じる心を失ったのです。
今を生きる私たちはもちろんのこと、これから生まれてくる子供にとっても、未来は明るいと思える社会にしたい。そのために大切なことは、変化に対応するのみでなく、変化を起こす側に立ち、変革の能動者として価値ある変化を生み出し続けることです。外的要因に対し、自分が何らかの働きかけをすることが可能であり、且つ効力を発揮できるという感覚をもち行動し続けることが不可欠なのです。
ぎふのまちには誇れる歴史的背景があり、まちは自然に溢れ、今も変わらず人々の生活を豊かにしています。かつて、ぎふのまちに住む人々は活気に満ち溢れていました。今日よりも明るいであろう未来について語り合っていました。しかし、現在の私たちは、大きく時代が変化するなか、ぬぐい去れない閉塞感の渦中にあります。だからこそ、ぎふのまちにある魅力を余すところなく活用し、この逆境をチャンスに変えるのです。価値ある変化を起こしましょう。生み出した魅力を内外に伝播しましょう。評価され、認められることで、市民は改めてぎふの魅力を新鮮に発見し、ぎふのまちに誇りを感じられるのです。
ぎふのまちの人々が明るい豊かな社会について語り合える社会にしたい。「今日より明日はきっと良い日になる」と、語り合える市民に溢れるぎふのまちを実現しよう。その理想に向け歩み出した時、ぎふのまちは日本に、世界に誇れる存在となるのです。
未来を信じて夢を語ろう
今、どれだけの人が、夢を語るでしょうか。どれだけの人が、未来は明るいものだと信じているでしょうか。未来に希望がもちにくくなっている現在、多くの人が、未来を悲観的にとらえています。そして、訪れる未来は変えられないものだと諦めてはいないでしょうか。今こそ、私たちリーダーが先頭に立ち夢を語るのです。学習性無力感の支配から脱却し、価値ある変化を生み出すための行動を率先して起こす時です。それこそが成長の源泉であり、リーダーたる私たちの担いなのです。
リーダーに必要な要素の一つに、目標を達成できると思えること、思い描いた未来を手にできると思えること、いわゆる自己効力感があります。自己効力感を育むために、私たちJCメンバー同士が励まし合い活動しよう(言語的説得)。各委員会が全力で目標に向かい突き進み成果を出そう(達成体験)。そして、ぎふのまちに私たちの活動を伝播し成果を共有しよう(代理体験)。個の変化が組織を変える。困難だと思われる外部環境や内部環境に対して私たち一人ひとりが、まずは「私にはできる」というマインドになった瞬間、JCは戦う集団となるのです。戦う集団とは、困難な道のりであっても、思い描いた未来を実現できる集団のことです。そんな集団になった私たちが、未来は変えられるものであるという事実を市民に伝播させるのです。市民と理想の未来像を共有するために。私たちの思い描く理想像に共感して頂き、共に成果をあげよう。私たちの発信するJC活動に触れて、自分にも「ひとづくり・まちづくり」は可能ではないかと感じて頂こう。例え、思い描いた理想の社会が、途方もなく遠いものであったとしても、市民一人ひとりが、まずは行動することで全てが始まる。志を同じくする市民が手に手を取り合い行動することで、「明るい豊かな社会」は実現する。ぎふのまちを、叶わない理想などないのだと信じて行動できる市民で溢れるまちへ。
変化を連続させ、イノベーティブなぎふのまちへ
ぎふのまちは、中心市街地と豊かな自然とが共存している日本でも稀有の都市です。そこに住む人々は自然の恩恵を受けながら、心豊かに生活しています。その心豊かな人々がコミュニケーションをとりながら、ぎふのまちが誇る資源を活かしてまちづくりに取り組めば、日本のみならず、世界までも魅了するまちとなるでしょう。
岐阜JCがまちの魅力を余すところなく吸収し行動するには、私たちの知識、能力のみでは十分ではありません。ぎふのまちには、まちを愛する市民、まちを思い行動する行政、人々の生活を支える企業が存在します。多様な立場の人財が、共通の目的に向かい行動を起こすことで、現状にはない新たな価値が創造され、未来に向かう大きな変化をもたらすのです。大切なことは、未来に向かう変化を起こし続けること。市民の夢を引き出し実現へ向け行動してきた岐阜JC。市民団体の協働の原動力となってきた岐阜JC。本年度私たちは、それらにビジネスの視点を導入し、産学官民が密接にコミュニケーションで結びつき、イノベーティブなぎふのまちの実現に向け動き出します。
まちづくりには、まず、もてる魅力を余すところなく把握し活用することが大切です。ぎふのまちには、歴史、食文化、雰囲気、人の気質など、長い歴史によって培われてきた魅力に加えて、世界6か国と友好姉妹提携を結ぶ国際都市であるという魅力があります。ぎふのまちのもてる魅力や可能性を余すところなく活用しましょう。そして、ぎふのまちは、日本に、世界に誇れる都市となれる可能性を秘めています。そのためにも、ぎふのまちの人々には、ぎふのまちにはない魅力に触れ、変化を起こす意義を感じて欲しい。本年度は、ぎふの人と世界の人とがぎふのまちの活性化のために協働する年です。行動を始めることで、まちは変わり、世界に誇れるまちとなるでしょう。それらが実現した時、世界に誇れるひとの和が具現化するのです。
青少年よ、明るい未来を自ら掴み取ろう
大人でも対応することが難しいほど、社会の状態は目まぐるしく変化しています。ましてや、子供を取り巻く環境は、一昔前とは比べものにならないほど複雑です。子供には、そんな世の中にあっても、与えられた道ではなく、自らが進む道を選択できるようになって欲しい。そして、その選択に自信をもって欲しい。人間は社会的な存在です。社会における自分の役割を考えること。自らを磨き高め、達成感や幸せを得ること。誰かを幸せにできる力が自らにあることを知り、自己効力感を育むこと。その成長を重ね、まちを支える社会人となります。
子供は、安心して失敗できる環境のなかで、失敗を繰り返しながら成長していきます。しかし、過程よりまず結果を求められるのが現代社会です。少子化の進むなかで、我が子にリスクの少ない道を歩ませたいと願う大人は少なくないでしょう。よかれと子供を守った結果、成長に必要な壁や、試練を乗り越える実体験のないまま社会人となるのです。失敗を重ねながら壁を乗り越えた経験のない者は、壁そのものを避け挑戦しません。失敗から学んできた者は、壁をチャンスと捉え、自ら考え、試行錯誤し成長します。子供には、今後遭遇するであろう壁を乗り越えることが、明るい未来を自ら掴み取ることになると意識し実践して欲しい。そして、その時に得られる達成感により、自己効力感を育み、強く生き抜く子供の育成に寄与します。
人生は選択の連続です。子供が日常行う数限りない選択の積み重ねが、将来を形作っていきます。いつの日か子供は、大人へと成長し社会に出ます。社会の一員となって初めて、親から精神的、経済的な独立をします。そして、実社会において、与えられる側から与える側になるのです。子供が社会に与える側になるためにも、まずは当たり前のように与えられている現状は、当たり前ではないのだと知ることは重要です。その現状に感謝できる人に成長して欲しいと願っています。自ら考え、選択し、行動し、失敗のなかから学びながら着実に前へ進む経験が、自らを強くすること、体験から学ぶことは貴重な経験です。一人ひとりは、社会を構成する、かけがえのない存在です。私たちは、未来を担う子供たちに、社会を実体験する事業を提供します。自らの存在意義を知り、成功の喜びを得ることで自己効力感を育み、夢を語れる子供の育成に寄与します。
岐阜青年会議所の存在意義を確立しよう
組織自体の存続が目的となっている組織では、世間に必要とはされません。組織のもつ目的や活動が、社会に必要とされて初めて存在意義が生まれます。ぎふのまちの経済人は、多かれ少なかれ悩みを抱えながら活動しています。その方たちに、岐阜JCは、どのような価値を提供できるのか。岐阜JCへの入会や、岐阜JCが行う事業への参加が、いったいどのようなニーズを満たせるのか。そのことを自ら問い続けていける組織を目指します。
岐阜JCは「明るい豊かな社会」を実現することを目的に、ぎふのまちで活動を続けてきました。求められる組織であり続けるために、常に今何をすべきかを新鮮な視点で考えねばなりません。組織内において、変化を恐れず行動すること。新たな仲間が希望をもって共に夢を語れるような組織であることが大切です。
更に青年経済人が抱くビジネス上の悩みは、業種業界や立場は違えども共通する部分は少なくありません。岐阜JCは、共通する悩みの根源を探求し解決する場や機会を提供していきます。明日からの取り組みに変化をもたらすことができることを訴えかけます。このような取り組みが、ぎふのまちにある企業にとって成長を実感できる一助となります。そして、ぎふのまちで活動する私たちの存在意義を更に強固にしていくのです。
岐阜青年会議所をブランディングしよう
組織には、時代が変わっても変えてはならないものがあります。時代が変わるからこそ変えなければならないものもあります。先輩方が、その両者をしっかり見極め活動してきたからこそ、63年もの歴史を紡いでこられたのです。64年目を迎える岐阜JCは、伝統を継承しながらこの先も脈々と活動し続けられる組織となり、歩みをより力強いものにするために、変化をしなくてはなりません。
そして私たちが活動を続けるには、家族・会社・社会の支えが必要です。岐阜JCを「ひとづくり・まちづくり」団体として、また、岐阜の経済をけん引する青年の団体としてブランディングすることで、私たちを取り巻く方と相互に承認し合えるようになります。加えて私たちの活動や理念や取り組みを日本全体に発信し、更には世界に発信することにより、ぎふのまちが世界に誇れるものであることを知ってもらいます。
また、私たちは、日本JCの一員として、日本JCの事業に積極的に参加することや、メンバーを出向者として輩出することで、岐阜JCの良さを発信すると共に、日本JCの良さも岐阜JCに取り入れます。岐阜JCと他LOMとのLOM間における交流だけでなく、個人レベルでの交流も積極的に行うことで、岐阜JCメンバーの資質を向上させます。そして、今後、岐阜JCが行っていく「ひとづくり・まちづくり」運動に価値ある変化をもたらす土壌を醸成します。
一度きりの人生。人はどう生きるのか。何をもって生き抜いた証とするのか。少なくともJCに入会した以上、生きて行くなかでいくつか残すであろう証のひとつに、公益に根ざしたものがある人生も素敵ではないでしょうか。まずは自己効力感をもって活動を起こす。時に一人で、時に仲間と、時に社業で。青少年、ぎふのまち、仲間、家族を対象に活動し実績を残す。その実績の積み重ねが、多くの人を豊かにする。そんな人生も悪くはないのではないでしょうか。
そのような人生を送るために重要なものは、魂から湧き出る欲求の在り方です。多種多様に存在する欲求の方向性を、健全な価値観により「明るい豊かな社会」の実現に向けることができたなら、そんな人が一人でも多く存在したなら、この社会はどれだけ素晴らしいものとなるだろうか。私は、私のもつ多様な欲求に、また青年経済人のもつ多様な欲求に、正の影響を及ぼすことのできるJCを価値のあるものだと思っています。そして、理想の社会実現に向けて先駆けるのは、やはり、いつの時代にあっても私たちJCでありたい。
私は、岐阜JCを構成している仲間と出会えたことを嬉しく思っています。仲間と目的を共有し、エネルギー溢れる青年時代を共に生きられること、卒業しても相互に高め合う存在となり、死が私たちを分かつまで、共に人生を歩めることを嬉しく思っています。
私は信じている。私たちには、それができると。
私は信じて欲しい。あなたには、未来を変える力が確かにあると。
一歩、一歩を、共に歩もう。私たちには、それができる。
<基 本 方 針>
【組織運営グループ】
岐阜青年会議所をブランディングしよう
【組織活性化グループ】
岐阜青年会議所の存在意義を確立しよう
【青少年育成グループ】
青少年よ、明るい未来を自ら掴み取ろう
【CD(コミュニティ・ディベロップメント)グループ】
変化を連続させ、イノベーティブなぎふのまちへ
<全 体 事 業>
まちづくり事業
社会体験事業(仮称)
2016年度新入会員募集