20世紀後半、高度経済成長を遂げた日本では、与えられた業務を敏速・確実に処理する勤勉な人財が社会を支えていました。その後、グローバル化を迎えるも日本経済は成熟期に入り、社会が閉塞感に苛まれる中で、人々に求められる資質は変化してきました。すなわち、与えられた課題に取り組むだけではなく、自ら課題を見定め、アプローチを創出し実行する人財が求められるようになりました。発案するアプローチにおいて、既成概念や過去からの経験則にとらわれていては、人々の注目や感動を得るに及びません。社会を動かすためには、日頃から自身で学びを積み重ね、あらゆる可能性を排除しない多角的な見地から編み出されたクリエイティブな産物で、人々を魅了する必要があるのです。
本年度岐阜JCでは、次代を担う地域の子どもたちや地域社会を支える市民に対して、発散型の思考を軸とした発想力を養い、混沌とした時代をクリエイティブに切り拓くひとづくり運動を展開していきます。ぎふの未来を担う青少年の育成においては、学校教育では手の届きにくい分野に対し我々JAYCEEがいち早く切り込み、成長を促していく必要があります。特に、実社会との接点を幅広く提供することが、子どもたちに気づきや学びを多くもたらし、自身の将来へ突き進む力に繋がります。一方、ぎふのまちを支える市民においては、学びの機会を効果的に提供すると共に、凝り固まりがちな考え方に刺激を与えることで、人々のもつキャパシティーを増幅させます。また、常にチャレンジを惜しまない精神性を養うことが新たなフィールドを見出し、慣れ親しんだ環境に身を置くだけでは感じ得ない飛躍的な成長を遂げるきっかけとなって、地域に活力をもたらします。
私は副理事長として、担当ラインメンバーの成長に目を向けつつ、対話を重視する姿勢で、様々なアイデアが湧き出てくる闊達な組織風土を目指します。そして、「明るい豊かな社会」の実現に向け、多くの子どもたちや市民の共感を生み、人々の記憶に刻まれるような実りのある成果を共に創り出していきましょう。